雨宮課長に甘えたい 【コンテスト用】
「久保田君ってさ、奈々子に気があると思うんだよね」
桜井桃子の発言に、口に含んだ白ワインを吹き出しそうになった。
「はあ?」
テーブルの向こうの桃子を思わず睨む。
ここは銀座にあるワインバー。
会社帰りに久しぶりに同じ会社で働く同期で人事部に所属する桃子と2人だけで飲んでいる。
私が宣伝部を離れたあと、久保田が頼りなくて心配だという話をしていたら、桃子の表情が急に輝いた。
人の色恋の話が大好物だと言っているだけあって、私が男性の名前を出すと必ず桃子は拡大解釈をする。
でも、さすがに阿久津部長の話が出た時は私と阿久津部長をくっつけようとする話はしなかった。桃子の目から見ても阿久津部長と私は対立関係以外は成立しないんだろう。
「なんだかんだ言って、奈々子もさ、久保田君の事が気になるんでしょ? この際つき合っちゃえば」
乱暴な発言に苦笑いが浮かんだ。
「久保田とは一万年一緒にいてもそういう関係にならないから」
「久保田君、アイドル系の可愛い顔していると思うけどな。ちょっと頼りないけどさ、あれでモテるらしいよ」
「それ人事部情報?」
「うん。人事部情報」
「あのさ」
桃子なら雨宮課長の噂話の真相を知っているかもしれない。
桜井桃子の発言に、口に含んだ白ワインを吹き出しそうになった。
「はあ?」
テーブルの向こうの桃子を思わず睨む。
ここは銀座にあるワインバー。
会社帰りに久しぶりに同じ会社で働く同期で人事部に所属する桃子と2人だけで飲んでいる。
私が宣伝部を離れたあと、久保田が頼りなくて心配だという話をしていたら、桃子の表情が急に輝いた。
人の色恋の話が大好物だと言っているだけあって、私が男性の名前を出すと必ず桃子は拡大解釈をする。
でも、さすがに阿久津部長の話が出た時は私と阿久津部長をくっつけようとする話はしなかった。桃子の目から見ても阿久津部長と私は対立関係以外は成立しないんだろう。
「なんだかんだ言って、奈々子もさ、久保田君の事が気になるんでしょ? この際つき合っちゃえば」
乱暴な発言に苦笑いが浮かんだ。
「久保田とは一万年一緒にいてもそういう関係にならないから」
「久保田君、アイドル系の可愛い顔していると思うけどな。ちょっと頼りないけどさ、あれでモテるらしいよ」
「それ人事部情報?」
「うん。人事部情報」
「あのさ」
桃子なら雨宮課長の噂話の真相を知っているかもしれない。