雨宮課長に甘えたい 【コンテスト用】
仲直り
雨宮課長は朝の6時頃、自室に戻って行った。六畳の部屋からその様子を伺った。顔を合わせるのが気まずくて、課長が部屋にいたのを知らないふりをした。
七時頃、旅館内のレストランに行くと301号室と302号室と書かれた席で課長と会った。
課長はもうキリッとしたスーツ姿だった。いつもの見慣れた髪型にスーツは素敵だったけど、もう少し浴衣姿の課長を見ていたかった。
もっと課長の仕事以外の姿を見たい。気の抜けた格好でゴロゴロしている姿が見たい。そんな風に思うのは好きだからなのかな。
「おはよう」
爽やかな声で先に声をかけてくれたのは課長だった。
昨日の私の失礼な振る舞いなんて見ていなかったように、課長はいつもと変わらない。課長の気遣いなのかもしれないけど、上司と部下としての線を引かれたようで寂しい。
「おはようございます」
浴衣姿のままの私は課長の向かい側に腰を下ろした。
それから、気まずい時間が流れる。
隣からカップルの楽しげな笑い声が聞こえてくる。
いいな。楽しそうで。
はあ、とため息をつきながら、朝食バイキングで取って来たヨーグルトにスプーンを入れた。
課長と一緒にいるのが苦しい。でも、一緒にいたくて、課長が席を立つまで座っていた。
七時頃、旅館内のレストランに行くと301号室と302号室と書かれた席で課長と会った。
課長はもうキリッとしたスーツ姿だった。いつもの見慣れた髪型にスーツは素敵だったけど、もう少し浴衣姿の課長を見ていたかった。
もっと課長の仕事以外の姿を見たい。気の抜けた格好でゴロゴロしている姿が見たい。そんな風に思うのは好きだからなのかな。
「おはよう」
爽やかな声で先に声をかけてくれたのは課長だった。
昨日の私の失礼な振る舞いなんて見ていなかったように、課長はいつもと変わらない。課長の気遣いなのかもしれないけど、上司と部下としての線を引かれたようで寂しい。
「おはようございます」
浴衣姿のままの私は課長の向かい側に腰を下ろした。
それから、気まずい時間が流れる。
隣からカップルの楽しげな笑い声が聞こえてくる。
いいな。楽しそうで。
はあ、とため息をつきながら、朝食バイキングで取って来たヨーグルトにスプーンを入れた。
課長と一緒にいるのが苦しい。でも、一緒にいたくて、課長が席を立つまで座っていた。