わけあり男装近衛騎士ですが、どうやら腹黒王太子の初恋を奪ってしまったようです~悪役令嬢回避のつもりが、いつの間にか外堀を埋められていた件について~
◇◆◇◆ ◇◆◇◆
ケイトが別邸に戻ると、ケビンがどすどすと出迎えてくれた。
「おかえり、ケイト。たいへんたいへんたいへんたいへんたいだよ」
「どうしたの?」
「しゅしゅしゅしゅしゅしゅ……、シュテファン王子殿下から、書簡が届いている」
「え、ええええええ!」
「はやく、父さんのところに」
ケビンに引きずられるようにして、ケイトは父親の執務室へと向かった。
「ケイトです」
息を弾ませながら名乗ると、父親はどんよりと沈んだ様子で執務席に座っていた。その前にあるソファには、母親が座っていて優雅にお茶を飲んでいる。
ケイトは執務席を挟んで父親の目の前に立った。
「お父様。シュテファン殿下から、何やら書簡が届いたと伺ったのですが」
「あぁ……」
こちらも地の底が震えるような声だった。
「どのような内容なのでしょうか」
ケイトには嫌な予感しかしなかった。先日の夜会。そして、シュテファンのあの告白。
ケイトが別邸に戻ると、ケビンがどすどすと出迎えてくれた。
「おかえり、ケイト。たいへんたいへんたいへんたいへんたいだよ」
「どうしたの?」
「しゅしゅしゅしゅしゅしゅ……、シュテファン王子殿下から、書簡が届いている」
「え、ええええええ!」
「はやく、父さんのところに」
ケビンに引きずられるようにして、ケイトは父親の執務室へと向かった。
「ケイトです」
息を弾ませながら名乗ると、父親はどんよりと沈んだ様子で執務席に座っていた。その前にあるソファには、母親が座っていて優雅にお茶を飲んでいる。
ケイトは執務席を挟んで父親の目の前に立った。
「お父様。シュテファン殿下から、何やら書簡が届いたと伺ったのですが」
「あぁ……」
こちらも地の底が震えるような声だった。
「どのような内容なのでしょうか」
ケイトには嫌な予感しかしなかった。先日の夜会。そして、シュテファンのあの告白。