開けずの手紙2ーデジタルー
悪夢甦る④
久留米市在住の少女からのメールはその後も続いた。
『…今日学校から、文科省の関係者が連鎖自殺の実態調査に入ると伝えられました。ウチの学校でも来週から相談窓口を設けて、悩み事を受付けるようです。でも、呪いをかけられるのが怖いとかって訴えても、先生はまともに聞いてくれないでしょうし、みんな、本当に不安なことを話せないんです…。10月×日』
『…呪いがいつ、自分に降りかかってくるかと怯えている私達に、温かいアドバイスのメール、ありがとうございます。今日、大量自殺者が出た私立校の続報が入りました。なんと今現在の自殺者は80人を超えたそうです。文科省もこの学校を重点的に査察しているようです。私の通う学校では、不必要に騒がないようにと生徒には自制を促していますが、生徒は返って深刻に捉えてしまっています。それと、先生はテレビが撮影に来てたことは、あまり口外しないようにと言ってました…。10月×日』
このあたりから、鷹山はこの地元女子高生から受け取るメールのリアル度には、極めて強い関心を払っていた。
そして彼の方も迅速な返信を心がけ、更なるホットな状況報告の提供を求めるのだった。
そして…、11月に入る。
***
『…数日前、ついに私の学校にも自殺者が出ました。3年の女子です。もう怖くてたまりません。学校は全校集会で絶対に自殺など考えないようにととかって、通り一遍です。多くの生徒は手紙の呪いのせいだと半ば確信しているのですが、肝心の親や先生に話しても信じてはくれないのです。これは、教師の親を持つ友人の話ですが、文科省は”思春期型集団妄想症候群”ってことで見解を出すらしいんです。私達は一体、呪いをかけられないためはどうすればいいのですか!是非、アドバイス下さい。11月×日』
鷹山は切羽詰まった彼女のメールから、悲痛な心の叫びを浴びせられた思いにいたった。
彼はこの時点で、霊能力者を帯同して九州入りするとメールで告げ、彼女と友人が手紙を受け取った際は即知らせるよう指示した。
久留米市在住の少女からのメールはその後も続いた。
『…今日学校から、文科省の関係者が連鎖自殺の実態調査に入ると伝えられました。ウチの学校でも来週から相談窓口を設けて、悩み事を受付けるようです。でも、呪いをかけられるのが怖いとかって訴えても、先生はまともに聞いてくれないでしょうし、みんな、本当に不安なことを話せないんです…。10月×日』
『…呪いがいつ、自分に降りかかってくるかと怯えている私達に、温かいアドバイスのメール、ありがとうございます。今日、大量自殺者が出た私立校の続報が入りました。なんと今現在の自殺者は80人を超えたそうです。文科省もこの学校を重点的に査察しているようです。私の通う学校では、不必要に騒がないようにと生徒には自制を促していますが、生徒は返って深刻に捉えてしまっています。それと、先生はテレビが撮影に来てたことは、あまり口外しないようにと言ってました…。10月×日』
このあたりから、鷹山はこの地元女子高生から受け取るメールのリアル度には、極めて強い関心を払っていた。
そして彼の方も迅速な返信を心がけ、更なるホットな状況報告の提供を求めるのだった。
そして…、11月に入る。
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『…数日前、ついに私の学校にも自殺者が出ました。3年の女子です。もう怖くてたまりません。学校は全校集会で絶対に自殺など考えないようにととかって、通り一遍です。多くの生徒は手紙の呪いのせいだと半ば確信しているのですが、肝心の親や先生に話しても信じてはくれないのです。これは、教師の親を持つ友人の話ですが、文科省は”思春期型集団妄想症候群”ってことで見解を出すらしいんです。私達は一体、呪いをかけられないためはどうすればいいのですか!是非、アドバイス下さい。11月×日』
鷹山は切羽詰まった彼女のメールから、悲痛な心の叫びを浴びせられた思いにいたった。
彼はこの時点で、霊能力者を帯同して九州入りするとメールで告げ、彼女と友人が手紙を受け取った際は即知らせるよう指示した。