【短編集】片想い、余命2日
◆
「由依に近寄らないでって言ったでしょ、このケダモノ」
由依と昼を食べようと思って教室を覗けば、この罵倒。
花村が由依の友達でいるのが、本当に不思議になるくらいだ。
由依が花村の影響を受けなくて、本当によかった。
「由依が嫌って言ったのかよ」
花村の背後に隠れる由依と目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。
「これが答えなんじゃない?」
煽るような言葉すら、どうでもよかった。
由依が迷惑だと感じている。
その事実が、思っているよりショックだった。
俺は大人しく、自分の教室に帰ることにした。
「壱、待って」
すると、弁当を持った由依に呼び止められた。
「あの、さっきはごめん……その……どんな顔をすればいいのか、わからなくて……」
必死に説明をしてくれる由依が、可愛かった。
そして、嫌がられているわけではなかったと知り、自分でも驚くほどに、安心していた。
「えっと、お昼、一緒に食べるんだよね? どこで食べる?」
周りの目なんか気にせず、堂々と由依と二人で食べたかったけど、今朝のやり取りを思い出した。
「第三教室は?」
そこはあまり人が来ないところ。
由依といるところを見られると、あの女子を刺激すると思っての提案だった。
「由依に近寄らないでって言ったでしょ、このケダモノ」
由依と昼を食べようと思って教室を覗けば、この罵倒。
花村が由依の友達でいるのが、本当に不思議になるくらいだ。
由依が花村の影響を受けなくて、本当によかった。
「由依が嫌って言ったのかよ」
花村の背後に隠れる由依と目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。
「これが答えなんじゃない?」
煽るような言葉すら、どうでもよかった。
由依が迷惑だと感じている。
その事実が、思っているよりショックだった。
俺は大人しく、自分の教室に帰ることにした。
「壱、待って」
すると、弁当を持った由依に呼び止められた。
「あの、さっきはごめん……その……どんな顔をすればいいのか、わからなくて……」
必死に説明をしてくれる由依が、可愛かった。
そして、嫌がられているわけではなかったと知り、自分でも驚くほどに、安心していた。
「えっと、お昼、一緒に食べるんだよね? どこで食べる?」
周りの目なんか気にせず、堂々と由依と二人で食べたかったけど、今朝のやり取りを思い出した。
「第三教室は?」
そこはあまり人が来ないところ。
由依といるところを見られると、あの女子を刺激すると思っての提案だった。