トランス・ブルー・ラブ リアランとチェイサー
ブラントンは、回廊の突き当り、
観音開きの大きな扉を静かに開けた。
大広間の中は、壁面の鏡とシャンデリアの明かりで
あまりのまぶしさに、チェイサーは目を細めた。
演技監督らしき人物の指示で、
幼い子どもから、15才くらいの未成年者数人が、舞台の上で動いていた。
「あそこにいるのが、王族の継承者たちだ」
ブラントンは、舞台を指をさした。
「王の誕生日の祝賀で、祝いとして
王家の子どもたちが、寸劇をするしきたりになっている」