トランス・ブルー・ラブ  リアランとチェイサー

結婚式での出来事

翌日の昼過ぎに、騎士団長室に
チェイサーは呼ばれた。

ブラントンが机の上にブーツをはいた足をあげて、書類を見ながら、ふんぞり返っている。

「失礼します」
チェイサーはブラントンが、一応、上司なので敬意を払った。

「実は、問題が起きたのだ」
ブラントンは重々しくチェイサーを見て、それからニヤリと笑った。

「解決できるのは、お前しかいない」

「何があったのですか?」

ブラントンは、やれやれと足を下げて、机の上にある葉巻をチェイサーにすすめた。

「午後から、この国の大物政治家で、貴族を牛耳っている奴の、
孫娘の結婚披露宴がある。

リアラン様が、国王代理で出席なさる。
騎士団長である私が、一緒に出席する予定なのだが・・」
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