トランス・ブルー・ラブ  リアランとチェイサー
チェイサーの脳裏に、
豪華なベッドの端で、寝間着姿で並んで座っている
二人の少女の姿が、目に浮かんだ。

困ったものだ・・・・

「やさしい言葉を、かけてあげるのがいいと思いますが?」

チェイサーはリアランを見た。

「どんな・・?」

「そうですね、実演してみるのが、わかりやすいでしょう」

チェイサーはリアランの肩を軽く押すと、
くっと、リアランは下草に仰向けの姿勢になった。

「ちょっと・・・・待て」

その、戸惑いの声を無視して、
すばやく自分の片ひざを、リアランの両足の間に割り込ませて、
手首を押さえこんだ。

チェイサーが、迫るように顔を近づけて来たので、
リアランの目は、驚いて大きく見開かれた。

こんな風にチェイサーの顔を見たのは、初めてだ。
その瞳はヘイゼルの色合いで、
柔らかく細められた。

「たぶんお相手の姫君は、
乳母から閨(ねや)の作法を、
教わってきているでしょう。

私があなたの役で、リアラン様、あなたが外国の姫君の役とお考えください」

「そ・・・・う」
リアランは、息を詰めた。

「目を閉じて、すべてをゆだねる気持ちで」
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