トランス・ブルー・ラブ  リアランとチェイサー

その後・エピローグ

<エピローグ>

2年後
チェイサーは、グレンフィールド女子修道院の裏手の墓地で、
花をたむけていた。

「エルダール・・」

彼をそう呼ぶのは、たった一人だけだ。

「リアラン、大丈夫か?
足元に気をつけて」

修道院の建物から出て来たのは
リアラン、ゆったりとした薄緑色のドレスを着ているが、
それでもお腹が大きく目立つ。

チェイサーは、小走りでリアランの側に立ち、その腕を取った。

「先生が順調だって」

リアランが、うれしそうに報告すると、チェイサーも安心したように笑顔をみせた。

リアランは、十字架の花に目を止めた。

「お花を供えてくれていたんだ」

「ああ、この次は、3人で来れるといいな。ダリルも一緒にね」

「うん、ここも花で満開になる
時期だ」

リアランはお腹をかばいながら、ゆっくりと歩き、
花輪で飾られた、十字架の墓碑銘を指でなぞった。
石には、こう刻まれている。

リアラン・グロリアス・ジェネシス

「なんか、へんな気分だな。
自分のお墓に来るのは」
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