君の全部になりたい【完】
ごほん、と咳払いをした爽から鬼の指摘が次々と入る。
「美桜様、コンタクトは目が傷つく恐れがございます。メガネをしてください。」
「ほ、本当?私相当目が悪いんだけど、」
「なら、なおさらでございます。」
コンタクトが危ないなんて、他の人に止められたこと一度もないけど…
「スカートの丈も短すぎます。そんな生足を出すと悪い虫が付きます。」
「わ、ワルいムシ?」
スカート短い方が可愛くない?
「美桜様、ヘアアレンジは私がして差し上げます。」
「本当!?やったあ!」
ヘアアレンジは、不器用だからいつも秀夫さんにしてもらってたんだよね。
そっか爽もできるんだ。さすがだね。
ドレッサーの前に座って、爽に髪の毛を結ってもらう。