君の全部になりたい【完】
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ポカポカした春の陽気の中、



『爽は、夢とかあるの?』


まだ小さな小学生に上りたてくらいの私と、3年生くらいの爽が庭で四葉のクローバーを探している時、ふと投げかけた質問。



『うん!僕の夢は美桜の全部になること!』


満面の笑みでまだ幼い爽が笑った。



『どういうこと?』



『美桜の兄弟で、親友で、親で、執事で、恋人になりたい!美桜が1人でも、僕1人がいれば寂しくないように!』



『それ、すごくいいね!嬉しい!私も爽とずっと一緒にいたい!』



『これ、約束ね!』



そう言って、そこに生えていた白くて小さなシロツメクサを結んで、私の薬指にはめる爽。



『ありがとう!』




『美桜、大好き!』



『私も、爽大好き!』


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