君の全部になりたい【完】
私は興奮した様子で、秀夫さんにことの全てを話した。
「爽。行かせてあげなさい。」
んー、と考えた後に、そういった秀夫さん。
「じいちゃんっ!」
面食らって驚いてる爽。
やったね、私の勝ちだ。
「美桜様にも社会勉強が必要だよ。責任はわしが取るから。」
「でも何かあってからじゃっ、」
「それをお守りするのが、お前の仕事じゃろ。」
…秀夫さんっ、かっこいい!!
初めておじいちゃんじゃなくて、頼れるイケメンに見えたよ!
秀夫さんの言葉にぐうの音も出ない様子の爽は、諦めたのか大人しくなった。
「旦那様へは、わしが伝えておこう。」
「秀夫さん、ありがとう!」
私がそういうとニコッと微笑んで、深山家に繋がる廊下を歩いていった。