君の全部になりたい【完】
その後爽から提案された条件は二つ。
9時までには家に帰ってくること、GPSを爽の携帯に繋げて常にどこにいるか把握できるようにしておくこと。
私はこの2つの条件をのんで、恵と放課後遊ぶという夢へのチケットを手にした。
刻々とその日は近づいて、ついに当日。
「楽しみだねぇ〜」
放課後、学園内を歩きながらにやにやしている恵。
「楽しみすぎて、私いっぱい調べちゃった!」
ケータイの中には、行きたいお店や、やりたいことのリストがいっぱい。
まず恵と向かったのは、ずっと気になっていたタピオカが売ってるお店。
突然街中に現れる異常にポップでカラフルなお店の前には、私たちと同じくらいの年齢の女の子たちがたくさんいた。
さっそくタピオカを買って、飲んでみると驚きの美味しさ。何このもちもち!
「ん、タピオカ美味しい!」
「ね!」
私は1番人気らしいタピオカミルクティー、恵はタピオカ抹茶ラテ。