君の全部になりたい【完】



「へぇー、で、やっと気づいたんだ?」


お昼休み、爽への気持ちに気づいたことを恵に報告すると、頬杖をついて、分かりきってるような顔をする。



「うん。…って恵気づいてたの?」



「私はずっと前から分かってたよ。ただの幼馴染が留学したくらいであんなに落ち込むなんて異常だもん。」



「そんな時から!?」




3年以上前の話じゃん。



それにその頃から私は気づかずに爽のこと…?



確かに落ち込みすぎて色んな人に心配かけて、食欲も無くなって体重も減った記憶がある。



「で、どうするの?」




「…どうすることもできないよ。気持ちを伝えて、もし家系図が繋がるようなことがあれば、私だけの問題じゃなくなっちゃう。」




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