君と見る世界は美しかった
それから普通なら10分ぐらいで帰れるところを30分かけて校舎まで帰った

教室はまだ授業途中なので私は保健室に足を向けた


「失礼します。」

「はーい。って伊織か」

「私じゃダメなの?遥兄さん」


この学校の保健室の先生は私の叔父さん
私がここに転校することになったのはかの遥兄さんがいたからというのも一つの理由


「どうかしたのか、伊織」

「なにもない」

「本当か?」

「心配しすぎだよ、、。」

「でも、、やっと元気になってきたのに、、、。」


遥兄さんがここまで過保護な感じになったのも私が原因だから、心配されると少ししんどい。


「一つ聞きたいんだけどさ、吉良琥太郎って知ってる?」

「ああ。有名人だからな」

「有名人って?」


確かに芸能人にいてもおかしくないほどのイケメンだったけど、


「知らないのか?女子がよく噂してるだろ。吉良コーポレーションの御曹司・さわやか王子の吉良琥太郎って」

「あぁ、なんか聞いたことあるかも」


ようやく名前を聞いた時の違和感の正体がわかった
なんか聞いたことがあったのはクラスの女子がさわいでた時に出てきてた名前だったからだ


「なんだそいつに何かされたのか?」

「、、、何もちょっと気になっただけ」



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