鮫島くんは魚見先輩を諦めない!~後輩からの溺愛~
鮫は獲物を見つけた
1"恋と一目惚れ"
最近、私こと魚海 雪音にやたらと絡んでくる1年生の男の子がいる。その名前は鮫島 海斗。同じ学校の1年生だ。その始まりは本当に唐突な物で。
登校中にいきなり『好きです!』と言われ。それからというものずっと私の所へやってくるのだ。
「先輩今日も可愛いですね~」
「鮫島くん……今日も来たの」
今日も今日とて私の教室へやってきた鮫島くん。一体私のどこが良くて毎日訪ねてくるのか。一目惚れ、と言っていたけれど。
しかしよくもまあ2年の教室へ足を運ぶなど度胸がある。オタク友達は『合法オネショタキター!』などと喜んでいるが、私からすればアウトである。
鮫島くんは見た目少年ぽく見えるから他から見ると姉弟のように思われるだろうけど。現実世界でオネショタは私的にはアウトなのだ。
「あのね、鮫島くん。毎日教室に来なくてもいいんじゃないかなぁって思うのだけれど……」
「何言ってるんですか先輩。振り向いてもらうには毎日来ないと意味無いじゃないですか」
などと真顔で言ってのけるのだ。どこまでポジティブなのこの子。私の机の前でしゃがみこんで、なぜだかお菓子を食べ始める鮫島くん。私にも、と勧めてきたがお断りする。これで受け取って勘違いされては困ってしまう。
「鮫島くん。この際だから言っておくね。私、好きな人いるから」
「……またまた~!そんな冗談じゃ諦めませんよ俺は」
だめだ。諦める気配が全くない。この話は事実なのに。
予鈴がなり鮫島くんは自分の教室へと戻って行った。その事に安堵し、私も次の授業の準備を始めた。
「ちょっと雪音?あの子いいの、本当に」
「沙綾……いいの。これで」
後ろの席のオタク友達、板垣 沙綾が私の背中をつつき話しかけてくる。彼女は私と鮫島くんの関係を良い方向に捉えているようで。
私は徹底して鮫島くんに諦めさせる方法を考えていた。
#──────#
予鈴が鳴り、先輩の教室を出て自分のクラスへ戻る事にした。相変わらず先輩は素っ気ない態度であしらうばかりで。
「本当なのにな……」
俺の気持ちはちっとも伝わらないまま。仕舞いには『好きな人がいる』。その言葉を聞いた瞬間、目の前が真っ暗になりそうな程ショックだった。
入学してすぐ。すれ違い様に見つけた初恋。それは小さな物ではなく、大きな物だとすぐにわかった。気づくのに時間はかからず、頭より先に口が動いていた。
「けど、諦めるもんか……!」
誰も居ない事をいい事に1人意気込む。例え好きな人が居ようとも。俺は絶対に諦めない。絶対に先輩を振り向かせてみせる。
この気持ちは小さくなる所か大きくなる一方で。
先輩を振り向かせる作戦をいろいろ考える事にした。
登校中にいきなり『好きです!』と言われ。それからというものずっと私の所へやってくるのだ。
「先輩今日も可愛いですね~」
「鮫島くん……今日も来たの」
今日も今日とて私の教室へやってきた鮫島くん。一体私のどこが良くて毎日訪ねてくるのか。一目惚れ、と言っていたけれど。
しかしよくもまあ2年の教室へ足を運ぶなど度胸がある。オタク友達は『合法オネショタキター!』などと喜んでいるが、私からすればアウトである。
鮫島くんは見た目少年ぽく見えるから他から見ると姉弟のように思われるだろうけど。現実世界でオネショタは私的にはアウトなのだ。
「あのね、鮫島くん。毎日教室に来なくてもいいんじゃないかなぁって思うのだけれど……」
「何言ってるんですか先輩。振り向いてもらうには毎日来ないと意味無いじゃないですか」
などと真顔で言ってのけるのだ。どこまでポジティブなのこの子。私の机の前でしゃがみこんで、なぜだかお菓子を食べ始める鮫島くん。私にも、と勧めてきたがお断りする。これで受け取って勘違いされては困ってしまう。
「鮫島くん。この際だから言っておくね。私、好きな人いるから」
「……またまた~!そんな冗談じゃ諦めませんよ俺は」
だめだ。諦める気配が全くない。この話は事実なのに。
予鈴がなり鮫島くんは自分の教室へと戻って行った。その事に安堵し、私も次の授業の準備を始めた。
「ちょっと雪音?あの子いいの、本当に」
「沙綾……いいの。これで」
後ろの席のオタク友達、板垣 沙綾が私の背中をつつき話しかけてくる。彼女は私と鮫島くんの関係を良い方向に捉えているようで。
私は徹底して鮫島くんに諦めさせる方法を考えていた。
#──────#
予鈴が鳴り、先輩の教室を出て自分のクラスへ戻る事にした。相変わらず先輩は素っ気ない態度であしらうばかりで。
「本当なのにな……」
俺の気持ちはちっとも伝わらないまま。仕舞いには『好きな人がいる』。その言葉を聞いた瞬間、目の前が真っ暗になりそうな程ショックだった。
入学してすぐ。すれ違い様に見つけた初恋。それは小さな物ではなく、大きな物だとすぐにわかった。気づくのに時間はかからず、頭より先に口が動いていた。
「けど、諦めるもんか……!」
誰も居ない事をいい事に1人意気込む。例え好きな人が居ようとも。俺は絶対に諦めない。絶対に先輩を振り向かせてみせる。
この気持ちは小さくなる所か大きくなる一方で。
先輩を振り向かせる作戦をいろいろ考える事にした。