今はまだ、折れた翼でも
「……私なら、飛べるまで何度も挑戦するかな。たとえ飛べなくても、諦めずに頑張る。それに、私には望くんがいるから、どんなに不可能なことでも出来る気がするよ」



私は笑ってそう答える。

望くんは、私を何倍にも強くしてくれる。自分に、自信を持てる。

飛べるから飛ぶんじゃなくて、飛びたいから飛ぶ。


私はその強い意思を、望くんに教えてもらった。



「俺も、映茉がいたら、なんでも出来る気がする。どこにだって、行けると思う。だから、ずっと隣にいて」


「私で良ければ、もちろんだよ」



互いに視線が交わる。

望くんが、柔らかく目を細めて微笑んだ。

うれしくて、幸せで、自然と頬が緩む。



「映茉。好きだ」


「私も、望くんが好きだよ」



私たちはゆっくりと唇を重ねる。

優しくて、甘い。

愛しい幸せ。



春の風が、私たちを包む。

桜の花びらが、まるで応援してくれているみたいだ。


望くんと、これからもずっと一緒に、幸せでいられますように。

その願いを叶えるために、私はどこまでも前に進みたい。

望くんの隣で、一緒に。




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