今はまだ、折れた翼でも
私は住宅街へつながる細い裏路地に入った。
車さえ一台通るのがギリギリな細い道で、高くそびえ立つコンクリートの壁が更に圧迫感を感じさせる。
「うっ……」
入ってから数メートル進んだところで、苦しげな唸り声が聞こえてきた。
な、なんだろう……。
びっくりして思わず立ち止まってしまった私は、あたりをキョロキョロと確認する。
けれど、霧のせいでうまく見えない。
でも、確かに聞こえた。うん、絶対。
バッグの取手をギュッと握りしめ、足元に注意しながら一歩一歩ゆっくりと歩いてみる。
これはたぶん、動物の鳴き声じゃないかな。もしかして、犬や猫が怪我をして動けなくなってしまったのかも。
それなら大変。見つけ出さなければ!
首輪なんかがついていたら、飼い主さんを探してあげなきゃ。
さらに足元へ目を凝らすけど、さっきよりも霧が濃くなって見えない。
するとまたさっきと同じ唸り声が聞こえた。今度は、すごく近くに。
ここが人はめったに通らない道だというのをいいことに、脇にカバンを置いて地面に四つん這いになる。
少しずつ進んでいくとやっと見えた。
車さえ一台通るのがギリギリな細い道で、高くそびえ立つコンクリートの壁が更に圧迫感を感じさせる。
「うっ……」
入ってから数メートル進んだところで、苦しげな唸り声が聞こえてきた。
な、なんだろう……。
びっくりして思わず立ち止まってしまった私は、あたりをキョロキョロと確認する。
けれど、霧のせいでうまく見えない。
でも、確かに聞こえた。うん、絶対。
バッグの取手をギュッと握りしめ、足元に注意しながら一歩一歩ゆっくりと歩いてみる。
これはたぶん、動物の鳴き声じゃないかな。もしかして、犬や猫が怪我をして動けなくなってしまったのかも。
それなら大変。見つけ出さなければ!
首輪なんかがついていたら、飼い主さんを探してあげなきゃ。
さらに足元へ目を凝らすけど、さっきよりも霧が濃くなって見えない。
するとまたさっきと同じ唸り声が聞こえた。今度は、すごく近くに。
ここが人はめったに通らない道だというのをいいことに、脇にカバンを置いて地面に四つん這いになる。
少しずつ進んでいくとやっと見えた。