今はまだ、折れた翼でも
これも私の悪い偏見になってしまうかもしれないし、申し訳ないと思うけれど。金髪ってやっぱりどこかで知らない世界の人ってイメージがついてた。

だけど、実際はそんなこと全然なくて、白岩くんはあまり感情が表に出ないだけで怖い人でも何でもなくて、私と同じなんだって思った。

人のことを見た目や雰囲気で判断しちゃいけないって、改めて思う。ちゃんとそこは考えていかないと。



「映茉ちゃんに白岩くん、掃除は終わった?」



『ゆうたろー』と書かれたドアプレートのかかる扉を閉めたとき、お母さんが階段を上ってきたのが見えた。

話しかけながら、こちらに歩いてくる。



「うん、無事に。整理しなきゃならないものがちょっと多いけれど。とりあえず部屋はきれいにしたよ」



お母さんは足でものをよけながら、頷く。



「よかった。じゃあ、掃除も終わったし、お祭り行けるね」

「うん……。え?」


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