今はまだ、折れた翼でも
「ご、ごめんなさいっ!」
先生と別れてから荷物を持って学校を出た後の帰り道、私は望くんに頭を下げた。
「なんで」
ちらりと上を見上げながら望くんを盗み見ると、その表情は本当に疑問に思っているようだった。
私はかばんを肩にかけなおして元の体勢に戻る。
「だって、もし、さっきの言葉が私の言ったことが少しでも影響しているのかなあと思ったら申し訳なくて」
私が俯きがちになりながらそう答えると、ふいに頭に重みを感じた。
そして、なでられる感覚。
「まあ、影響してると言えばしてるけど、それは背中を押されたってほうが近ぇかな。映茉があそこでああ言ってくれなければ、諦めてたし」
「望くん……」
そう言ってもらえると、考えなしに感情のままに叫んでしまったことも無駄じゃないのかなって思う。
なんだか、うれしい。
先生と別れてから荷物を持って学校を出た後の帰り道、私は望くんに頭を下げた。
「なんで」
ちらりと上を見上げながら望くんを盗み見ると、その表情は本当に疑問に思っているようだった。
私はかばんを肩にかけなおして元の体勢に戻る。
「だって、もし、さっきの言葉が私の言ったことが少しでも影響しているのかなあと思ったら申し訳なくて」
私が俯きがちになりながらそう答えると、ふいに頭に重みを感じた。
そして、なでられる感覚。
「まあ、影響してると言えばしてるけど、それは背中を押されたってほうが近ぇかな。映茉があそこでああ言ってくれなければ、諦めてたし」
「望くん……」
そう言ってもらえると、考えなしに感情のままに叫んでしまったことも無駄じゃないのかなって思う。
なんだか、うれしい。