浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
落ち着いてからコーヒーを一口飲んで、今日この目でみたことを全部話した。

「うん、うん」と話を聞いてくれている麗華は、いたって冷静のまま。


「……私、望さんのこと信じてたのにな。 ずっと愛してもらっているなんて……甘かったのかな?」

「うーん……桜川先生が浮気…ねぇ」

「だってだよ? 私、水瀬さんに勝てるところないもん。 若くてかわいくて、細いし」


自分で言っていて、なんだか情けない。

だけど、本当のことだ。
私たちより5つも年下で、若くてかわいい子になんて、勝ち目なんてない。

手作りのサンドウィッチも差し入れされて、その上コーヒーまで持って来てくれようものなら、私が男だったら間違いなく惚れてしまう。

それに比べて私は、料理のレパートリーは増えないくせに、体重は増えたまま。

特別かわいいわけでもないし、子どもが産まれてからはファッションも地味目。

これは……浮気されてもしかたがないかもしれない。


「麗華ぁ……私、どうしたらいいの?」

「そうねぇ……まず、ダイエットする? 産後ダイエット」

「ダイエット……」

「まずは、体型を産前に戻す!! それから、料理のレパートリー増やそ」


麗華にそれを言われると、さすがに説得力があると感じる。
彼女は産前の体重まで戻し、その後も相変わらずスリムな体型を維持していた。
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