浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
なんとなくこれからよくないことを聞くような気がして、俺は息を飲んだ。
背後に気配を感じふと後ろを振り返ると、いつの間にか花谷さんが立っている。
「望、今から話すことはお前にとってショックなことかもしれない。 覚悟はできているかね?」
「はい。 大切な水姫のことです。 どんなことがあっても、必ず受け入れます」
「藤田くんはね、女性特有の病気を患っていたようで、実家に帰って治療に専念するとのことで、先週末辞表を持ってきてね。 お前との婚約も、なかったことにして欲しいと……」
「なっ……女性特有の…病気?」
一瞬にして、その場の空気が重くなった。
俺の背後に立っている花谷さんを見ると、辛そうな表情のまま俯いている。
そんな大事なこと、なぜ水姫は俺に話さない?
それに、1ヶ月前水姫の肌に触れたとき、特に違和感は感じなかった。
ーーーこれは、明らかに嘘だ。
はっきりとした根拠があるわけではないが、ほかに理由があるとすぐにわかった。
あのしっかり者で誠実な水姫のことだ。
そんな水姫が、医者である俺に嘘をつくはずがない。
整形外科医であっても内科医であっても、触れた人間に身体の異変があれば気が付くに決まっている。
「……そうですか。 わかりました」
それだけ言うと、俺は院長室をあとにした。
ーーー絶対に水姫を探し出す。
そう心に決めて。
背後に気配を感じふと後ろを振り返ると、いつの間にか花谷さんが立っている。
「望、今から話すことはお前にとってショックなことかもしれない。 覚悟はできているかね?」
「はい。 大切な水姫のことです。 どんなことがあっても、必ず受け入れます」
「藤田くんはね、女性特有の病気を患っていたようで、実家に帰って治療に専念するとのことで、先週末辞表を持ってきてね。 お前との婚約も、なかったことにして欲しいと……」
「なっ……女性特有の…病気?」
一瞬にして、その場の空気が重くなった。
俺の背後に立っている花谷さんを見ると、辛そうな表情のまま俯いている。
そんな大事なこと、なぜ水姫は俺に話さない?
それに、1ヶ月前水姫の肌に触れたとき、特に違和感は感じなかった。
ーーーこれは、明らかに嘘だ。
はっきりとした根拠があるわけではないが、ほかに理由があるとすぐにわかった。
あのしっかり者で誠実な水姫のことだ。
そんな水姫が、医者である俺に嘘をつくはずがない。
整形外科医であっても内科医であっても、触れた人間に身体の異変があれば気が付くに決まっている。
「……そうですか。 わかりました」
それだけ言うと、俺は院長室をあとにした。
ーーー絶対に水姫を探し出す。
そう心に決めて。