浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
祖母に渡す緑茶と、自分の分の麦茶を手に取りレジに並ぶ。
レジ横に置いてある一口チョコに手が伸びたが、ここのところ検診で体重が右肩上がりだったことを思い出し、手を引っ込めた。
「2点で260円です」
合計金額を店員さんが伝えてくれ、財布から小銭を取り出そうとしたとき。
「え? 水姫……?」
背後から誰かに名前を呼ばれる。
「誰だろう?」と確認するまでもなく、誰だかわかってしまった。
だってそんなの……忘れるわけがない。
3年間ずっと、傍で仕事をしてきたんだもの。
ーーー間違いなく、桜川先生だ。
「水姫!!」
一気にグッと距離が近づいて、黙ったままの私の左手を掴む桜川先生。
財布から取り出したばかりの小銭が、チャリーンと軽快な音を立てて落ちてしまった。
屈んで小銭を拾おうとしたけれど、大きくなったお腹を支えながらだ。
妊娠していることが、バレてしまう。
「水姫……ごめん、大丈夫か?」
ーーーもう、隠せないよね。
意を決して、桜川先生の方を見た。
ずっとずっと、会いたかった人。
離れてからも、ずっと忘れられなかった人。
私の……愛おしい人。
「すみません……大丈夫です。 少し驚いて、お金を落としてしまって…」
ドキドキと、自分の胸の高鳴りが聞こえる。
桜川先生に初めて抱かれたときよりも、今の方がずっとドキドキしていた。
レジ横に置いてある一口チョコに手が伸びたが、ここのところ検診で体重が右肩上がりだったことを思い出し、手を引っ込めた。
「2点で260円です」
合計金額を店員さんが伝えてくれ、財布から小銭を取り出そうとしたとき。
「え? 水姫……?」
背後から誰かに名前を呼ばれる。
「誰だろう?」と確認するまでもなく、誰だかわかってしまった。
だってそんなの……忘れるわけがない。
3年間ずっと、傍で仕事をしてきたんだもの。
ーーー間違いなく、桜川先生だ。
「水姫!!」
一気にグッと距離が近づいて、黙ったままの私の左手を掴む桜川先生。
財布から取り出したばかりの小銭が、チャリーンと軽快な音を立てて落ちてしまった。
屈んで小銭を拾おうとしたけれど、大きくなったお腹を支えながらだ。
妊娠していることが、バレてしまう。
「水姫……ごめん、大丈夫か?」
ーーーもう、隠せないよね。
意を決して、桜川先生の方を見た。
ずっとずっと、会いたかった人。
離れてからも、ずっと忘れられなかった人。
私の……愛おしい人。
「すみません……大丈夫です。 少し驚いて、お金を落としてしまって…」
ドキドキと、自分の胸の高鳴りが聞こえる。
桜川先生に初めて抱かれたときよりも、今の方がずっとドキドキしていた。