浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
「手術が始まるまで、少し時間が取れた。 今から俺のマンションで話そう」
「……はい」
コクンと小さく頷くと、私の右手を桜川先生が握ってくれる。
ドキン、ドキンと心臓の高鳴りが大きくなり、桜川先生に聞こえてしまうのではないかと思うくらい。
そんな緊張しまくりの私を乗せて、車はゆっくりと桜川先生のマンションへと向かった。
* * *
「水姫、上がって」
「……失礼します」
完全に言われるがままだ。
私に拒否権もなく、結局桜川先生のマンションまで来てしまった。 緊張で、息が止まりそう。
玄関でスニーカーを脱ぎリビングへ進むと、前回来たときと同じ風景が目に飛び込んでくる。
なにも変わっていない室内。
変わってしまったのは、私の生活だけだ。
「水姫、おいで?」
いつの間にかソファーに腰かけていた桜川先生は、横に座るよう促す。
ゆっくりと腰かけ、桜川先生と向かい合った。
今からきっと、すべてを話すことになるのだろう。
妊娠のことも、私がいなくなった理由も。 今までのこと、すべてをーーー。
苦しくて、まだなにも話していないのに涙が溢れそうになる。
どこから話すべきか迷っていると、先に口を開いたのは桜川先生の方だった。
「水姫。 俺、ずっと君を探していた」
「……はい」
コクンと小さく頷くと、私の右手を桜川先生が握ってくれる。
ドキン、ドキンと心臓の高鳴りが大きくなり、桜川先生に聞こえてしまうのではないかと思うくらい。
そんな緊張しまくりの私を乗せて、車はゆっくりと桜川先生のマンションへと向かった。
* * *
「水姫、上がって」
「……失礼します」
完全に言われるがままだ。
私に拒否権もなく、結局桜川先生のマンションまで来てしまった。 緊張で、息が止まりそう。
玄関でスニーカーを脱ぎリビングへ進むと、前回来たときと同じ風景が目に飛び込んでくる。
なにも変わっていない室内。
変わってしまったのは、私の生活だけだ。
「水姫、おいで?」
いつの間にかソファーに腰かけていた桜川先生は、横に座るよう促す。
ゆっくりと腰かけ、桜川先生と向かい合った。
今からきっと、すべてを話すことになるのだろう。
妊娠のことも、私がいなくなった理由も。 今までのこと、すべてをーーー。
苦しくて、まだなにも話していないのに涙が溢れそうになる。
どこから話すべきか迷っていると、先に口を開いたのは桜川先生の方だった。
「水姫。 俺、ずっと君を探していた」