浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
パソコンに向かいながらぼやーっとそんなことを考えていたら、いきなり秘書室のドアが開いた。
ドアの隙間から見えたのは、麗華だ。
まだお昼休みには早い時間だというのに私のところへ来るということは、仕事でなにかあったのだろう。
「ちょっと水姫!! 朝の騒動の件、本当なの!?」
「えっ……? 朝の騒動って、淳史のこと?」
その話しか……!
若干興奮気味である麗華に引きつつ、あえて冷静に返答をする私。
だって……あんな目立つところで、プチ修羅場みたいなこと、誰になにを言われてもおかしくないことだもの。
いつ誰がなにを言ってくるかなんて、わからない。
「違うって! 桜川先生の彼女なのかって聞いてるの!!」
「あ……いや、違うよ? あれはきっと、咄嗟に思いついた作り話だよ」
「……な、なんだぁ。 そうだったのね」
「うん、だって私が桜川先生の彼女になんてなれるわけないよ」
みんなが憧れる桜川先生。
桜川先生の彼女になりたいという女性がたくさんいるというのを知ったのは、秘書になって数ヶ月が経った頃。
たまたまナースステーションに用事があって病棟に行ったとき、看護師さんたちが噂しているのを小耳に挟んだ。
ドアの隙間から見えたのは、麗華だ。
まだお昼休みには早い時間だというのに私のところへ来るということは、仕事でなにかあったのだろう。
「ちょっと水姫!! 朝の騒動の件、本当なの!?」
「えっ……? 朝の騒動って、淳史のこと?」
その話しか……!
若干興奮気味である麗華に引きつつ、あえて冷静に返答をする私。
だって……あんな目立つところで、プチ修羅場みたいなこと、誰になにを言われてもおかしくないことだもの。
いつ誰がなにを言ってくるかなんて、わからない。
「違うって! 桜川先生の彼女なのかって聞いてるの!!」
「あ……いや、違うよ? あれはきっと、咄嗟に思いついた作り話だよ」
「……な、なんだぁ。 そうだったのね」
「うん、だって私が桜川先生の彼女になんてなれるわけないよ」
みんなが憧れる桜川先生。
桜川先生の彼女になりたいという女性がたくさんいるというのを知ったのは、秘書になって数ヶ月が経った頃。
たまたまナースステーションに用事があって病棟に行ったとき、看護師さんたちが噂しているのを小耳に挟んだ。