浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
〝いるらしい〟って……なによ、それ。 2人のやり取りがとんでもなくおもしろい。
麗華も愛加に話を合わせてくれているようで、ほほえましかった。

テレビ番組を観て覚えた内容とはいえ、よくできた内容だ。


「愛加ちゃん、じゃあ、弟には優しくね?」

「うん!! わかったー」


そう言いながら私のところへと戻ってくると、両手を広げて抱っこをせがんでいる。

麗華の白いスカートにはスパゲッティナポリタンのソースがべっとりと付いていて、2人して笑い合った。


* * *

遅めのランチを済ませマンションンに帰宅する頃には、愛加はすっかり夢の中だった。
麗華とのランチが嬉しかったようで、大はしゃぎしていたもんね。

起こさないようにベビーカーから愛加を抱きかかえると、ゆっくりと寝室のベッドに寝かせた。

すやすやと眠る愛加は本当に可愛くて、見ていて本当に癒される。
望さんも愛加を本当に可愛がってくれていて、望さんとの間にできた子なのではないかと疑ってしまうくらいだ。

それにしても、愛加……どうして急に「お姉ちゃんになる」なんて言い出したのだろうか。

今のところ、子どもができているなんてことは話したことはない。
それに、〝お姉ちゃん〟なんて言葉も覚えさせたことはないのに……不思議なものだ。
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