浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
「……違う。 ちょっと待って……」


もしかして。 もしかしたら、私の方が間違っていたのかもしれない。
ふとカレンダーを見て、慌てて日数を計算する。

今月……生理がまだきていない。

急いでクローゼットの中を漁り妊娠検査薬を取り出すと、トイレに駆け込んだ。


「……う、嘘…」


愛加を妊娠したときと同じだ。
検査結果のところには、2本の赤いラインがくっきりと表示されていた。

私……妊娠してる。

しかも、今回は間違いなく望さんとの子だ。

嬉しくて嬉しくて、トイレを飛び出して、すぐに望さんにメッセージを送信した。
ついでに、麗華にも同じ内容を送信する。

ほぼ同時にメッセージの返信が来て逆に驚かされたけれど、2人とも興奮しているのがメッセージ上でも伝わってきた。


そしてその日の夜。 
手術が終わって帰宅した望さんに検査薬を改めて見せると、私を抱きしめながら「ありがとう」と言ってくれた。

これは、想像以上に喜んでくれている様子だ。


「望さん……実は、妊娠してること、愛加が教えてくれたんです」

「え? 愛加が?」

「はい。 麗華とランチしているときに、愛加が急に〝お姉ちゃんになるの〟って」


驚いた様子で愛加を見る望さん。 そんなことも知らずに、愛加はお気に入りのおもちゃに夢中で遊んでいる。
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