【電子書籍化】聖女の力を失った私は用無しですか?~呪われた公爵様に嫁ぎましたが、彼は私を溺愛しているそうです~

第7話 カフェオレを淹れましょうか

 レオンハルトが子供の姿になってしまった呪いに、シュヴェール騎士団が絡んでいる可能性がある。
 そして、シュヴェール騎士団とレオンハルトの因縁、そして彼の過去について聞いたコルネリアは王宮からの帰り道、馬車にも乗らずに考え込んでいた。

(レオンハルト様の過去……。騎士長だった。それからシュヴェール騎士団……)

 そんな過去があれば、レオンハルトとリュディーのあの仲の良さも納得がいく。
 レオンハルトに詳しいことを聞きたいと思うが、今日彼は夜遅くまで仕事で外出している。
 そうとは知りながらも、いてもたってもいられなくなったコルネリアはある場所へと向かった──


「おや、珍しいですね。あなたお一人でいらっしゃるなんて」
「はい。今日はリュディーさんとお話したくて来ました」
「レオンハルトのことですね」
「──っ!」

 言い当てられたことに驚きはしたが、彼は王家の影と呼ばれる存在であり、レオンハルトと共に戦場に立っていた人間。
 相手の表情や言いたい事を読むのはたやすいのかもしれないと感じた。

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