【電子書籍化】聖女の力を失った私は用無しですか?~呪われた公爵様に嫁ぎましたが、彼は私を溺愛しているそうです~
第11話 妻を傷つけた者へ、罰を与えよう
ヴァイス邸にあるレオンハルトの執務室に、側近であるミハエルがドアをノックして入る。
二人の共通認識として、ミハエルが入室する場合はドアのノックを三回するという決まり事をしてわざわざレオンハルトが毎回返事をしなくていいようにしていた。
「レオンハルト様、お話が」
仕事に真面目で普段から笑顔を見せない彼ではあったが、今回は何やら話の内容が深刻なのか、殊更真剣な表情をしている。
レオンハルトは彼のその目を見て一つ頷くと、彼に話すように頷く。
「コルネリア様の力が消失した原因がわかりました」
「やはり、睨んだ通りか?」
「はい、レオンハルト様のご推測通り、コルネリア様の力を封じ込めた者は、ルセック伯爵の政敵であるカリート伯爵の手の者でした」
レオンハルトは椅子の背もたれに頭をつけると、どうしようかという様子で天井を仰ぐ。
目をしばらくつぶり、思案したあとゆっくりと開眼してミハエルに問う。
「今、カリート伯爵はかなり政務で力をつけている。落とすのはかなり骨がいるな」
「噂では、自身の警備にも多くの人員を割いていると」
二人の共通認識として、ミハエルが入室する場合はドアのノックを三回するという決まり事をしてわざわざレオンハルトが毎回返事をしなくていいようにしていた。
「レオンハルト様、お話が」
仕事に真面目で普段から笑顔を見せない彼ではあったが、今回は何やら話の内容が深刻なのか、殊更真剣な表情をしている。
レオンハルトは彼のその目を見て一つ頷くと、彼に話すように頷く。
「コルネリア様の力が消失した原因がわかりました」
「やはり、睨んだ通りか?」
「はい、レオンハルト様のご推測通り、コルネリア様の力を封じ込めた者は、ルセック伯爵の政敵であるカリート伯爵の手の者でした」
レオンハルトは椅子の背もたれに頭をつけると、どうしようかという様子で天井を仰ぐ。
目をしばらくつぶり、思案したあとゆっくりと開眼してミハエルに問う。
「今、カリート伯爵はかなり政務で力をつけている。落とすのはかなり骨がいるな」
「噂では、自身の警備にも多くの人員を割いていると」