【電子書籍化】聖女の力を失った私は用無しですか?~呪われた公爵様に嫁ぎましたが、彼は私を溺愛しているそうです~
第14話 淡雪の恋は、大事件のはじまりに
コルネリアの力によって呪いが解けたレオンハルトは、テレーゼとミハエルに何度も何度も身体を凝視されることになった。
本当に呪いは消えたのか、とか、コルネリアは無事なのか、とか。
それはもうしつこく二人に迫られ、二人とも戸惑いながらも心配してくれることを嬉しく思い、目を合わせて笑った。
真っ先にクリスティーナに報告に行きたいと思ったが、間もなく隣国へ嫁ぐということで婚礼の準備で忙しかった。
ゆえに、まずはここに、といった様子でコルネリアは足を運んだ──
「リュディーさんっ!」
「ずいぶん今日は表情が明るいですね」
「はいっ!」
彼女はまわりに客が誰もいないかを確認すると、カウンターにいるリュディーのもとに駆け寄る。
「呪いは解けました」
「へ……?」
「レオンハルト様の呪い、無事に解けたんです」
彼にとって意外な報告だったようで、入れていたコーヒーがカップから溢れている。
コルネリアが彼の名を呼んで意識を取り戻させるまで、コーヒーは流れてゆき、そのままカウンターを汚していく。
本当に呪いは消えたのか、とか、コルネリアは無事なのか、とか。
それはもうしつこく二人に迫られ、二人とも戸惑いながらも心配してくれることを嬉しく思い、目を合わせて笑った。
真っ先にクリスティーナに報告に行きたいと思ったが、間もなく隣国へ嫁ぐということで婚礼の準備で忙しかった。
ゆえに、まずはここに、といった様子でコルネリアは足を運んだ──
「リュディーさんっ!」
「ずいぶん今日は表情が明るいですね」
「はいっ!」
彼女はまわりに客が誰もいないかを確認すると、カウンターにいるリュディーのもとに駆け寄る。
「呪いは解けました」
「へ……?」
「レオンハルト様の呪い、無事に解けたんです」
彼にとって意外な報告だったようで、入れていたコーヒーがカップから溢れている。
コルネリアが彼の名を呼んで意識を取り戻させるまで、コーヒーは流れてゆき、そのままカウンターを汚していく。