再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
私は丁度いいと先ほどベルデさんと話していた庭園の件をリューに話すことにした。
最初訝しげな顔をしていた彼も、話していくうちに真剣になって聞いてくれて。
「……コハルは、この城の庭園が花であふれたら嬉しいのか」
「はい! メリーも喜びますし、お城のイメージも明るくなると思うんです」
「イメージか……わかった。後でセレストにも話してみよう」
「ありがとうございます!」
すんなりと受け入れてくれてほっとする。
ベルデさんもきっと喜ぶだろう。
「――だが」
「!」
そこで急に腕を引かれ抱きしめられた。
「俺の知らないところで男と会うのはもうやめてくれ」
「え?」
「自分でも度量が小さいとわかっている。だが、嫌なんだ」
ぎゅうっと抱きしめる腕に力がこもって、私はその背中に手を回す。
「わかりました。今度誰かに会うときはリューに言うようにします」
「そうしてくれると有難い」
ふふっと微笑んで私は言う。
「でもリュー、皆の前で不機嫌になるのはやめてください。皆心配します」
「……わかった。気を付ける」
「お願いします」
笑顔で見上げると、熱を帯びた金の瞳とぶつかってどきりとする。