再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
「今から抱くが、いいな」
「は!?」
ぎょっとして耳を疑う。と、彼は突然大きな声を出した。
「セレストはいるか!」
「――は、ここに」
すぐに扉を開けたセレストさんに、リューは強い口調で告げる。
「この後の予定は全てキャンセルしろ。……誰も通すな」
瞬間セレストさんと目が合って、しかし彼はすぐにその目を伏せ頭を下げた。
「かしこまりました」
そうして扉が閉まってしまって、私は恐る恐るリューを見上げる。
「リュー、冗談ですよね?」
「……」
リューは無言で自分の襟元を緩め、私の上に乗りかかってきた。
こちらを見下ろす金の瞳がいつもとは違うぎらぎらとした輝きを放っていて、ぞくりと震えが走る。
――それはまるで、『竜』を思わせる眼。
「い、嫌です、リュー離して……!」
恐怖を覚えた私は逃げなければとその肩を渾身の力で押しやる。が、全く動かない。
彼が私の耳元で低く囁く。
「奴にどこまで許した?」
「!? エルとは何も……ひっ!」
急に首筋をべろりと舐め上げられてぞくぞくと鳥肌が立つ。
直後そこにちりっとした痛みが走った。強く口づけられたのだとわかって、そんな小さな痛みがじゅっと言う水音と共に何度も首元を襲う。
「いっ……痛いです、リュー!」
その時ぐいっと強引にドレスの肩口を下げられ露わになった鎖骨にも同じようなキスが落とされた。
そこで下着が見えてしまっていることに気付いてかぁっと顔が熱くなる。
「いや、リュー、こんなの嫌です!」
「煩い」
「ふぁ!?」
スカートの中にいつの間にか入り込んでいた大きな手に太腿を撫で上げられて高い声が漏れてしまった。
「そんな甘い声を、奴も知っているのか?」
「――っ!?」