再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
それを聞いて安心する。
なら、やっぱり自分の力で読みたい。もしかしたらリューには見せられないような女同士の話題も書いてあるかもしれない。
(文字が書けるようになったら、ティーアに伝えたいこといっぱいあるなぁ)
でも、リューはまだ心配そうで。
「コハルがこの国を知ろうとしてくれるのは嬉しいが、無理はするなよ」
「大丈夫です。元々勉強は嫌いじゃないですし。……その、異世界から来た聖女じゃなくて、この国の竜帝妃として少しでも早くこの国に馴染みたいので」
「コハル……」
なんとなく気恥ずかしくてはにかみながら言うと、リューがその瞳を大きくした。
――!
そっと引き寄せられてその腕に包まれる。
「……リュー、またセレストさんに怒られちゃいますよ?」
「ダメだ」
「え?」
「今すぐに抱きたい」
「!?」
耳元で囁かれてぼっと顔が熱くなる。