再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。

(国力……)

 なんだか重たい言葉に思わずゴクリと喉が鳴ってしまっていた。

「聖女であるコハル様を竜帝妃としてお迎えすることは我が国にとって、とても大きな力となりえます」
「え?」

 思わず間抜けな声が出てしまっていた。

(私が、国の力に……?)

「おそらく今頃はどの国でも大変な騒ぎになっているでしょう。妖精王様がいち早く様子を見に来られたというわけですね」
「!?」

 私のことを心配して来てくれたのだとばかり思っていたけれど、エルにそんな思惑があったのだろうか。
 なんだか少しショックを受けているとセレストさんは続けた。

「私は、今こうしてコハル様にこの国のことをお話出来ていることをとても嬉しく思っております」
「え……?」
「竜帝妃となる決心をしてくださって、本当にありがとうございます」

 そうして丁寧に頭を下げられて慌ててしまう。
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