再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
「もう朝か……?」
「はい。まだ少し早いですが」
窓の方に行って分厚いカーテンを少しだけ開けると、もう夜は明けていた。
今日も良い天気みたいだ。
「私、ちょっと汗かいちゃったんで先に部屋行きますね」
「あぁ……?」
リューはのそりと起き上がりながら、寝室を出ていく私を少し不思議そうに見つめていた。
「コハルさま! おはようございます~」
「メリー、おはよう」
朝からお花を食んでいたらしいメリーがふわふわとこちらに飛んできて、私は「あっ」と声を上げた。
「そうだ。メリー、癒しの魔法をかけてもらっていい? ちょっと身体怠くって」
「お安い御用なのです~!」
メリーは張り切るように一度大きく飛び上がってから私の周囲を舞うようにくるくると回った。
キラキラとした輝きに包まれて、気怠さがスーっと消えていく。
「どうですか?」
「ありがとうメリー。凄いすっきりした!」
「良かったのです~!」
嬉しそうに笑ったメリーをもふもふと抱きしめる。