再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。

第42話


「しかし、気になるな……」
「え?」

 涙も止まり落ち着いた私を優しくベッドに横たわらせて、リューが言った。

「聖殿を破壊したという何者かだ」
「……はい」

 リューではなかったことに安堵はしたけれど、根本的なところは何も解決していない。

「花の女王からの手紙には、他に何か書かれていたか?」
「こんなことになってしまってごめんなさいという謝罪と、嫌な予感がするから気をつけてと。あと、また何かわかったら手紙をくれると書いてありました」

 するとリューは眉間に皴を寄せ口元に手を当てた。

「嫌な予感か……確かにな。コハルの考えた通り、コハルの力を欲する何者かの仕業か」

 ドキリとする。
 私を、聖女の力を欲する何者か……やはりそうなのだろうか。

「単純に、花の王国への攻撃という可能性もあるが」
「!」
「だがそれならば、こちらに何らかの情報が入ってきてもおかしくない……」
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