再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
第47話
リューは私を大事にしてくれている。愛してくれている。
その気持ちは有難いし、嬉しい。でも――。
「カネラ王子とふたりで話をさせてください」
「!?」
肩を掴んだまま身体を離し、リューは怖い顔でこちらを見下ろした。
「ダメだ」
「話をするだけです」
「後ほど晩餐の席を用意する。そのときに話せばいい」
「ふたりで話したいんです」
肩を掴む手に痛いほどの力が入る。
それでも私は彼の瞳を強く見返して続けた。
「魔王の復活はなんとしても阻止しなくてはならない。ですよね? 竜帝陛下」
「……っ」
「カネラ王子と話をさせてください」
もう一度同じ言葉を繰り返す。
しばらく見つめ合った……いや、睨み合った後で、リューはゆっくりと私から手を離した。
「……わかった。だが15分だけだ」
「ありがとうございます。充分です」
お礼を言ってから見上げると、またあの不貞腐れた顔があって苦笑する。