再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
……ちなみにカネラ王子を交えた晩餐の最中もリューの態度は相変わらずで、私はずっと引きつった笑みを浮かべていた気がする。
多分今頃カネラ王子は客室のベッドに突っ伏しているのではないだろうか。
腕を組みどっかりとベッドに腰掛けたリューの話はまだ続くようで。
「長くなりそうなら一旦帰ってこい。長くて半月だ。それ以上かかりそうなら」
「リュー」
彼の言葉を遮り声をかけると、彼は目の前に立つ私を見上げた。
その顔はやっぱりぶすっと不機嫌そうで。
「砂漠の国へ行くことを許してくださって、ありがとうございます」
頭を下げて、改めてお礼の言葉を口にする。
「十分に気を付けます」
すると、少しの間を置いて大きな大きなため息が聞こえた。
「……コハルが困っている者を放ってはおけない性分なのは知っている。俺も、7年前そうしてコハルに助けられた。そんなコハルに俺は惹かれたんだ」
なんだか投げやりな口調で彼は続ける。