再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
「でもアイツ、起きた途端に怒りだして」
「みるみるうちに、あのお姿に……」
メリーの後をローサが続けた。
「皇子殿下が、陛下だったのですね」
そう確認されて私は一度口ごもり、すぐに頭を下げた。
「ごめんなさい。黙っていて」
「いえ、謝罪しなくてはならないのはわたくしの方です」
「え?」
すると、ローサは急に立ち止まり私の前に跪いた。
「申し訳ありません、コハル様。わたくしは竜騎士として陛下から賜ったコハル様の護衛としての責務を果たすことが出来ませんでした。いかなる処分もお受けする所存でございます」
それを聞いて私は慌てる。
「いやいや、ローサはちゃんと助けに来てくれたし、お蔭でこうして無事だし」
「メリー様がいてくださらなければ、わたくしあのまま眠っておりました。罠に気付けなかったわたくしの落ち度でございます」
「あんなのわかるわけないよ! でも結果的にこうして無事だったんだし、ほんと大丈夫だから顔を上げてローサ。それに今は早くリューを探さないと」
「……そうでございますね。陛下にお会いできましたときに改めて……」