再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
食事を終え、次に案内されたのは浴室だった。
脚付きのバスタブには花びらの浮いたたっぷりのお湯が用意されていて、これは普通に嬉しかった。時差はあるけれど結局昨日から身体を洗えていなかったからだ。
最近ずっと忙しくてシャワーで済ませてしまっていた私は、久しぶりにその良い香りのするお湯に浸かって一息吐いた。
(はぁ~、なんか怒涛の一日だったなぁ)
ちなみに恥ずかしかったのでメイドさんたちにはお願いして浴室から出てもらった。
(というか私、本当にあのリューと結婚するの? というか本当に、この後リューと……っ)
お湯のせいだけでなく、一気にのぼせたように顔が熱くなった。
……嫌ではない。
彼にいきなりキスされたときも、びっくりしたけれど嫌ではなかった。
でも、とにかく恥ずかしくてたまらない。
(こんな貧相な身体見たって、きっとリューは嬉しくないだろうし……)
自分に女性の魅力を全く感じなかった。
でもそこで私はぶんぶんと首を振る。
(いやいや、でもほら、単に一緒に寝るってだけかもしれないし。それなら、身体だけ大きくなったリュー皇子だと思えば……うん、大丈夫!)
そうして私は本当にのぼせてしまう前にお風呂から出たのだった。