再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。

 するとローサはゆっくりと首を振った。

「いいえ。わたくしは今こうしてコハル様のお世話が出来て、改めて幸せを感じております」

 そうして頭を下げられて、なんだか気恥ずかしくなった。

 ――と、そのとき一番若い子が堪りかねた様子で声を上げた。

「わ、私もです! 何か粗相があればどんな罰がくだされるかと実は不安で……」
「罰!?」

 流石にぎょっとして声がひっくり返ってしまった。

「これ、アマリー!」
「あ、し、失礼いたしました……!」

 ローサに窘められ、彼女アマリーは深々頭を下げた。

 ……そういえば、先ほどローサも私と友達みたいに接しているのがバレたら城を出て行かなくてはならないかもと言っていた。

(も、もしかして……)

 嫌な予感がして、私は慎重に訊ねる。

「えっと、リュー……あ、陛下って、そんなに怖いイメージあるの?」

 するとローサは慌てたように首を振った。

「怖いだなんて滅相もございません! ……ただ陛下は、とても厳しいお方ですので」

 他の子たちも肩を竦め俯いてしまって、私は大きな衝撃を受ける。

(もしかしてリューって、お城で働く人たちに嫌われてる……?)

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