再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。

(もしそのせいで皆に怖がられているんだとしたら、ちょっと損かも……?)

「コハル、どうした?」
「え!?」

 気が付けば、リューやセレストさん、皆の視線が私に集中していた。

「浮かない顔をしているが」
「い、いえ、なんでもないです!」

 慌てて首を振る。
 いけない。顔に出てしまっていたみたいだ。

「城での生活に何か不自由があれば、なんでも言ってくれて構わないぞ」
「コハル様の世界の生活とはまるで違うでしょうからね」

 セレストさんの少し冷たい印象を受ける青い瞳がまっすぐに私を見ていた。

「私どもも出来得限りコハル様のサポートをさせていただきますが、もし何か失礼がございましたなら」
「いいえ! 失礼なんて全然……!」

 思わず声が大きくなってしまった。

(だって、もしこれで私が何か言ったら、今私のお世話をしてくれているローサ達が怒られちゃうんじゃないの……!?)

 最悪、あのアマリーという子が言っていたように“罰”があるのかもしれないと思ったらゾッとした。

「何から何まで手伝ってもらえて、とても助かっています」
「それでしたら良いのですが」
「はい! ありがとうございます」

 そうお礼を言って私は笑顔を作った。

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