偽る恋のはじめかた
「そうだな・・・・・。今まで何度も、朝まで寝ずに読んだこの参考書(漫画)のことは忘れよう」
(やっぱり徹夜してたんだ・・・・・)
私の意見に文句を言わずに、素直にすんなりと聞いてくれるのは嬉しい。
「今から桐生課長の今後やってはいけないことを言っていきますね」
コクリと頷きながら、スッと手帳とボールペンを手にして、メモをする準備をしていた。黒い手帳から変わり、真っ白の手帳を手に持っていた。
「手帳、新しいのにしたんですね」
「ああ、予備で新しい手帳を持ってきていたんだが、役に立った。黒い手帳はキッパリ捨てる!」
新しい白い手帳を手に取り、やる気に満ち溢れている様子だった。