偽る恋のはじめかた
「では、言っていきますね。
①見下すような態度はやめる。
②鼻で笑わない。
③ため息つかない。
④相手の気持ちを考える。
⑤自分の価値観押し付けない。
⑥不機嫌感を出さない。
⑦・・・・・・・・・・・・」
「———ちょっと待った!」
7番を言おうとしたところで、止められた。
不可解そうな顔をしている。
「・・・・・まだ、あるのか?」
「あと、30個あります」
「さ、さんじゅう?そ、そんなにあるのか・・・。
ちょっと待ってくれ。俺のメンタルが今崩れ落ちそうで・・・・・」
桐生課長は顔面が蒼白していた。落ち着かせるために目の前にあったコップに注がれた水を、ゴクゴクと、必死に飲んでいる。