真夏に咲いた奇跡の恋花火
突き刺す連撃
「──……さん、皆吉さん」
女子トイレの入口で清掃チェックシートを眺めていると、肩をポンポンと叩かれた。
「男子トイレ、問題なかったよ。そっちはどうだった?」
「同じく。全部丸だった」
「よし。じゃあ3階に行こう!」
階段を一段飛ばしで駆け上がっていく手島くんの後を、シートに丸を付けながら追う。
終業式を金曜日に控えた火曜日。
今日は美化委員会の活動で校内の見回りを行っている。
「洗い場と窓、異常なしでーす!」
「はーい」
踊り場から降ってきた報告をシートに書き込む。
冷房も風もない蒸し暑い空間を歩いているにも関わらず、テンションは今朝と同じ。元気いっぱい。
一方私はというと……。
「んじゃ、また男子トイレ見てくるね!」
「……」
「あれ? おーい」
「えっ? あっ、うん。お願いしますっ」
女子トイレの入口で清掃チェックシートを眺めていると、肩をポンポンと叩かれた。
「男子トイレ、問題なかったよ。そっちはどうだった?」
「同じく。全部丸だった」
「よし。じゃあ3階に行こう!」
階段を一段飛ばしで駆け上がっていく手島くんの後を、シートに丸を付けながら追う。
終業式を金曜日に控えた火曜日。
今日は美化委員会の活動で校内の見回りを行っている。
「洗い場と窓、異常なしでーす!」
「はーい」
踊り場から降ってきた報告をシートに書き込む。
冷房も風もない蒸し暑い空間を歩いているにも関わらず、テンションは今朝と同じ。元気いっぱい。
一方私はというと……。
「んじゃ、また男子トイレ見てくるね!」
「……」
「あれ? おーい」
「えっ? あっ、うん。お願いしますっ」