瀬野先輩は高嶺の花を溺愛してもし足りない。
真面目な不良先輩
「俺と友達にならね?」
***
「高倉さん、城田先輩が屋上に来てほしいだって~」
「取り次ぎ、ありがとうございます」
クラスメートに返事をして席を立つ。
昼休みになるとこうしてお誘いが来ることがある。
城田先輩…確かスタイルが良くて人気な人だったはずだ。
申し出は有難いけれど、今日は学校主催の勉強会についての連絡がある。
早めに済ませてもらおう。
屋上に着くと案の定、城田先輩がいて私に気づくと、フェンスに寄りかかっていた身を起こして近づいてきた。
「悪いね。呼び出しちゃって」
「いいえ。用件とは何ですか…?」
「俺と付き合わない?」
ド直球できた。告白は何度されても慣れることがない。
「す、すみません。お気持ちはありがたいのですがお付き合いはできません」