夕陽を映すあなたの瞳
 「そろそろ帰るか」

 早めに切り上げるかのように、慎也が立ち上がる。

 心はもっと愛理と話したかったが、おそらく愛理は慎也とこのあと二人で飲み直すのだろう。
 ならば引き留める訳にはいかない。

 外に出ると、早々に別れることにした。

 「じゃあね、心。また連絡する」
 「うん!私からもするね」

 そんな女子二人の横で、慎也と昴はヒソヒソ話す。

 「じゃあな、昴。がんばれよ。何かあったらいつでも相談してくれ」
 「うん、ありがとう」

 そして互いに手を振って、ニ組は反対方向に別れた。
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