夕陽を映すあなたの瞳
「んー、やっぱり美味しい!」
やがて運ばれてきたカルパッチョやフリッター、ニョッキやピザ、アクアパッツァを、心はじっくり堪能する。
食後のティラミスも絶品で、口の中に広がるほろ苦さと濃厚な味わいに、片手を頬に当ててうっとりしていると、昴はまたぷっと小さく吹き出した。
「久住、しゃべると訳分かんないけど、黙ってると分かりやすいな」
心は一気に真顔になる。
「伊吹くん、さっきから言ってるけど、それどういう意味?」
「どういうって、そのまんまだけど?ところで久住って、今なんの仕事してるの?」
急に仕事の話題になり、心は思わず口をつぐむ。
「仕事は、その…」
「ん?」
「あ、そう言う伊吹くんは?えっと、商社マンだっけ?」
「俺?いや、俺のことはいいからさ。久住は?何やってるの?」
「私は、その…。まあ、色々。ちょっと説明しにくい、かな?」
そう言うと、昴の顔からすっと笑みが消えた。
「そっか、ごめん」
「ううん、私こそごめんね」
「いや、俺が悪かった。それより片桐さんとの話、途中になってたけど、どうする?同窓会のお店」
話の流れを変えるように昴が言い、心も、そうだったと思い出す。
「さっき見せてもらったプラン、とってもいいと思う。それに、実際に食べてみてお料理も美味しかったし、お店の雰囲気も素敵。でも…」
でも?と、昴が先を促す。
「うん、その…。予算っておいくらなのかな?」
声を潜めると、昴も、ああ、と頷いた。
「そうだよな。前に同じようなプランで会社の送別会した時は、確か一人7千円だったかな?ちょっと高いか…」
心は、愛理の言葉を思い出す。
7千円なら妥当と言っていたっけ。
「大丈夫じゃないかな?もちろん、もう少し抑えられたら嬉しいけど。あと、女の子は少食だったりお酒飲まなかったりする子もいるから、もし可能なら男子と少し値段の差をつけてくれるとありがたいかも」
そうだな、と言って頷いたあと、昴は、ちょっとごめんと席を外した。
やがて運ばれてきたカルパッチョやフリッター、ニョッキやピザ、アクアパッツァを、心はじっくり堪能する。
食後のティラミスも絶品で、口の中に広がるほろ苦さと濃厚な味わいに、片手を頬に当ててうっとりしていると、昴はまたぷっと小さく吹き出した。
「久住、しゃべると訳分かんないけど、黙ってると分かりやすいな」
心は一気に真顔になる。
「伊吹くん、さっきから言ってるけど、それどういう意味?」
「どういうって、そのまんまだけど?ところで久住って、今なんの仕事してるの?」
急に仕事の話題になり、心は思わず口をつぐむ。
「仕事は、その…」
「ん?」
「あ、そう言う伊吹くんは?えっと、商社マンだっけ?」
「俺?いや、俺のことはいいからさ。久住は?何やってるの?」
「私は、その…。まあ、色々。ちょっと説明しにくい、かな?」
そう言うと、昴の顔からすっと笑みが消えた。
「そっか、ごめん」
「ううん、私こそごめんね」
「いや、俺が悪かった。それより片桐さんとの話、途中になってたけど、どうする?同窓会のお店」
話の流れを変えるように昴が言い、心も、そうだったと思い出す。
「さっき見せてもらったプラン、とってもいいと思う。それに、実際に食べてみてお料理も美味しかったし、お店の雰囲気も素敵。でも…」
でも?と、昴が先を促す。
「うん、その…。予算っておいくらなのかな?」
声を潜めると、昴も、ああ、と頷いた。
「そうだよな。前に同じようなプランで会社の送別会した時は、確か一人7千円だったかな?ちょっと高いか…」
心は、愛理の言葉を思い出す。
7千円なら妥当と言っていたっけ。
「大丈夫じゃないかな?もちろん、もう少し抑えられたら嬉しいけど。あと、女の子は少食だったりお酒飲まなかったりする子もいるから、もし可能なら男子と少し値段の差をつけてくれるとありがたいかも」
そうだな、と言って頷いたあと、昴は、ちょっとごめんと席を外した。