夕陽を映すあなたの瞳
 数分後に戻ってきた昴は、嬉しそうに心に一枚の見積もり書を見せる。

 「これでどう?」

 え?と、心は受け取った紙を見てみた。

 先程、片桐が提案したパーティープランの内容と日時が書かれている。

 そして料金は…
 男性 お一人様につき6500円
 女性 お一人様につき6000円
 税金、サービス料含む

 ええー?!と、心は思わず大きな声を上げる。

 「いいの?これ、さっきのメニューと同じ内容で?ドリンクもフリーで?」
 「ああ。提案された内容のままだよ。ギリギリまでがんばって下げてもらった。それに、次回来店時に使える20%割引チケットも、全員に配ってくれるらしい」
 「すごーい!本当に?嬉しい!良かったー」

 心は興奮して昴の手を取り、ブンブン振って握手した。
 
 しばらくして現れた片桐にも、同じようにブンブン握手する。

 「こんなに喜んでいただけるなんて、私も嬉しいです」

 片桐は、若干苦笑いしながらも、心の喜びように目を細めていた。
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