夕陽を映すあなたの瞳
「わあー、明るい。って言うか、暑い!」
仕事帰りに立ち寄った昴のマンション。
ポストから持って来た手紙をテーブルに置き、心は目を細めて窓の外を見る。
いつもなら綺麗な夕焼けが沈んで行く時間だったが、季節は確実に移り行き、18時でもまだ西日が燦々と部屋の中まで降り注いでいる。
心は、ふとダイニングテーブルの上に置かれたメモを見た。
『久住へ
ようこそ!夕陽の特等席へ
今日も楽しんでくれたら、何よりです』
そして小さなクッキーの包みとカップ。
(今日はカフェモカだ、やったー!)
早速頂くことにする。
電気ケトルでお湯を沸かし、クッキーの包みを開けたところで、心は思い出して窓を少し開けた。
ムワッとした部屋の空気が、外から入ってくる新鮮な空気と入れ替えられる。
ダイニングテーブルの椅子に座り、両手でカップを持ちながら、よくやく傾き始めた太陽を眺める。
(この間ここに来た時は、伊吹くんに仕事の話をしたんだったな。私の抱えてる悩みも聞いてもらって…。今もまだ悩みは解決しない。でも、やるべきことは分かってる。大切なあの子達と、毎日きちんと向き合っていく。1日1日を大切に過ごしていく。許されるだけ、ずっと)
オレンジ色に変わっていく夕陽を見ながら、心は自分の気持ちが落ち着くのを感じた。
(大丈夫、この先もきっと大丈夫)
頭の中に浮かんだその言葉は、心自身のものなのか、それとも夕陽が語りかけてくるものなのか?
どちらでも良かった。
自分の中にストンと入ってくる言葉は、心を癒やし、包み込んでくれる。
(ここに来て良かった)
水平線に沈む夕陽を最後まで見届けると、心は小さく頷いて微笑んだ。
仕事帰りに立ち寄った昴のマンション。
ポストから持って来た手紙をテーブルに置き、心は目を細めて窓の外を見る。
いつもなら綺麗な夕焼けが沈んで行く時間だったが、季節は確実に移り行き、18時でもまだ西日が燦々と部屋の中まで降り注いでいる。
心は、ふとダイニングテーブルの上に置かれたメモを見た。
『久住へ
ようこそ!夕陽の特等席へ
今日も楽しんでくれたら、何よりです』
そして小さなクッキーの包みとカップ。
(今日はカフェモカだ、やったー!)
早速頂くことにする。
電気ケトルでお湯を沸かし、クッキーの包みを開けたところで、心は思い出して窓を少し開けた。
ムワッとした部屋の空気が、外から入ってくる新鮮な空気と入れ替えられる。
ダイニングテーブルの椅子に座り、両手でカップを持ちながら、よくやく傾き始めた太陽を眺める。
(この間ここに来た時は、伊吹くんに仕事の話をしたんだったな。私の抱えてる悩みも聞いてもらって…。今もまだ悩みは解決しない。でも、やるべきことは分かってる。大切なあの子達と、毎日きちんと向き合っていく。1日1日を大切に過ごしていく。許されるだけ、ずっと)
オレンジ色に変わっていく夕陽を見ながら、心は自分の気持ちが落ち着くのを感じた。
(大丈夫、この先もきっと大丈夫)
頭の中に浮かんだその言葉は、心自身のものなのか、それとも夕陽が語りかけてくるものなのか?
どちらでも良かった。
自分の中にストンと入ってくる言葉は、心を癒やし、包み込んでくれる。
(ここに来て良かった)
水平線に沈む夕陽を最後まで見届けると、心は小さく頷いて微笑んだ。